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REPORT
石岡直歩(いしおかなおむ)くんは、8月4日に当団体が企画・運営するTEAMMATES活動を通じて、慶應義塾体育会野球部に入部し、14回のチーム活動に参加して参りました。石岡直歩くんは、数年前に股関節の病気「ペルテス廟」を発症し、直歩くんの長期治療生活を支える仲間と青春を創出する目的で、12人目のTEAMAMTESとして慶應義塾体育会野球部に入団しました。
そして5月30日に、「オンリーワンの選手になりたい」という思いをこめた背番号1番のユニフォームを着て、神宮球場のマウンドに立ち、早慶戦の始球式という大役を務めました。
慶大野球部で過ごした約10ヶ月のTEAMMATES活動について、直歩くんとご家族にインタビューをしました。
<動画> 2020年8月4日 慶大野球部に向けた入団挨拶
始球式で投げることが決まった時、どんな思いでしたか?
ノーバンで投げたいと目標をもっていました。
始球式まではどんな風に過ごしましたか?
(直歩) 毎日キャッチボールしたり、エア投球をしたりして練習をしました。
(ご家族)始球式の目標ができてから、毎日のように練習して、自ら公園にいったり、身体を動かしたり、目標に向かって夢中になっていました。
始球式当日はどんな気持ちで迎えましたか?
緊張はなくて、とにかく始球式に「チャレンジ」できることにワクワクしていた。マウンドに立つ機会はそんなにないと思ったから、マウンドから見える景色を全部見たいと思って、周りを見てから投球をした。
始球式の出来栄えはどうでしたか?
100点満点。自分でもびっくりするような球だったと思った。ちゃんと練習の成果が発揮された一球だったと思う。野球やってて、本当によかった。
始球式の時に、思いっきりガッツポーズをしましたが、どんな気持ちが込められていましたか?
真ん中に入った!と思って、ガッツポーズをした!!!
始球式当日で嬉しかった場面はありますか?
始球式前には、早稲田大学の小宮山監督も声をかけてくれて、アドバイスもくれました。その時にバッターがいた方がいいのでは?と話してくれた。本番では、慶應義塾大学主将の福井章吾選手がキャッチャー、早稲田大学主将の丸山壮史選手がバッター、そして投げた時に思いっきりバットを振ってくれたことが嬉しかった。
慶應野球部のみんなが喜んでくれたことも、また早稲田のチームのみんなも一緒に喜んでくれて嬉しかった。
野球部に入部して、どんなことが楽しかったですか?
ブルペンでの投げ込みや、ミニ試合が楽しかったです。活動の中でも、最も長く練習した場所がブルペンだったので、ブルペンでの活動が一番なれた場所で好きでした。
慶応で憧れている選手はいますか?
森田 晃介選手。僕もピッチャーだから、憧れている。いつも笑顔で話しかけてくれて、とても話しやすかったです。
始球式後に変化はありましたか?
たくさんの人が「みたよ!」「すごかったよ!」といってくれて、恥ずかしい気持ちもあったけど嬉しかった。お友達が一緒にキャッチボールをしようと声かけてくれるようになり、友達が増えた。
もうすぐ退団ですが、少し活動でやりたかったことはありますか?
活動でやり残したことはないです。全部やりきった。退団はとっても寂しいけど、僕が退団しないと次のお友達が同じ経験ができないから、退団後は、田村勇志(たむらゆうじ/※)くんみたいに次のTEAMMATESの活動を応援し、活動に参加できることが楽しみです。
※ 田村勇志くんは、2019年度に当事業を通じて、慶大野球部に入団したTEAMMATESです。
<お父さん・お母さんへのインタビュー>
TEAMMATES活動への参加後、本人の日常・学校生活、日々の過ごし方に変化はありましたが?
活動前は、外出すると周りから装具を見られるため、積極的に外出して遊びに行くことはなく、家で過ごすことが多かった。でも活動が始まってからは自信がつき、外でキャッチボールをしたい、公園に行きたいと外に出ることも前向きになり、本人自ら外出する機会も増えました。
始球式の後は、今までクラスの中で関わりが少なかった友達にも、一緒に野球をしよう、遊ぼうと友達が増えたと話していました。また学校では支援員さんがサポートしてくださっていますが、支援員さんから学校生活でも、自ら手を上げて発言をしたりする等、積極性が増したと聞きました。親としても、自信ができたことにより、自分でチャレンジしようと行動する姿をみて、自立して、たくましくなったと感じています。野球部の存在が、直歩にとって大きなロールモデルとなっています。