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この度、慶應義塾体育会野球部に昨年入団した田村勇志(ゆうじ)くんに続き、3人目となる長期療養児の男児「石岡直歩(いしおかなおむ)」くん(8歳)がチームの一員として入団しました!今回の入団はNPO法人Being ALIVE Japanが企画・運営する長期療養を必要とするこどもの自立支援・コミュニティ創出事業「TEAMMATES」を通じて、実現致しました。TEAMMATES事業では学生スポーツチームとして3人目の入団は初めてとなります。
直歩くんは数年前に病気「ペルテス病」を発症し、股関節に負荷をかけないための補装具をつけた治療生活を送っています。直歩くんは体を動かすことが大好きで当団体が主催するスポーツ活動にも積極的に参加してくれています。普段から身体的な制限により、同世代と同じように動いたりすることが難しいため、今回の入団を通じて野球という初めてのスポーツに挑戦すること、また野球を通じてチームの一員として選手と共に多様な経験ができることを楽しみにしていました。
入団式に先立ち、慶應義塾大学野球部第一合宿所にて直歩くんと岡部長が契約書にサインをして正式に慶應義塾体育会野球部のTEAMMATESになりました。最初は直歩くんも緊張していた様子でしたが岡部長と契約書を掲げた時、野球部の一員になったことをかみしめるような、いい笑顔を見せてくれました。
続いて堀井監督より背番号1番のユニフォームが直歩くんに贈呈されました。入団式前に「1番のユニフォームを早く着たい!!」ととても楽しみにしていたのでユニフォームに袖を通した時、嬉しさから笑顔が溢れていました。記念撮影の際は、選手たちから「(監督と)似ている」「かわいい」などの声が飛ぶなど、穏やかなムードに包まれた入団式となりました。
その後、直歩くんのインタビューに移りました。冒頭では「石岡直歩です。小学3年生です。好きなものはポケモンです。」と自己紹介をし、続いて司会者からいくつか質問をさせていただきました。自信に溢れた声でしっかりと質問に答えている様子がとても印象的でした。
司会者:チームのみんなからどのように呼ばれたいですか?
直歩くん:「なおむ」と呼んで下さい。
司会者:背番号「1」を選んだ理由は?
直歩くん:自分だけのオンリーワンの選手になりたいからです。
司会者:チームに入って楽しみなことはなんですか?
直歩くん:みなさんと広いグラウンドで練習するのが楽しみです。
司会者:チームに入ってやってみたいことはなんですか?
直歩くん:チェンジアップを投げてみたいです。
司会者:どんなチームメイトになりたいですか?
直歩くん:皆さんの名前を全部覚えて、みなさん全員と仲良くなりたいです。
インタビュー中は終始、「なおむ」「いいぞ」と沢山の声援をかけて頂き、直歩くんも落ち着いて答えることができていました。また、写真撮影の際には、帽子のつばを後ろ向きにかぶる直歩くんを真似してチーム全員が帽子を逆向きにかぶるなど、連携プレーを見せてくれました。
入団した直歩くんのお母さんも「こんなに良い表情を見たのは久しぶりです。こうした機会をいただき、とても感謝しております。お兄ちゃんの様な存在として良い刺激になってほしいです。」と嬉しい気持ちを話しておりました。
今後、直歩くんは2021年6月まで、月に1〜2回、定期的にチームを訪問し、多様な活動に参加していきます。練習への参加や、試合当日の選手サポートを通じて直歩くんの体力、自信や社会性を取り戻し、治療へのモチベーションの向上や直歩くんにとって新たな目標ができればと考えております。
新型コロナウイルスの流行により、活動中断が続いていた中、本日より当団体の長期療養中のこどもたちの最高のこども時代「青春」を実現するTEAMMATES活動も再開しました。再開にあたり、野球部内の活動を企画・運営するプロジェクトメンバーと打ち合わせを重ね、感染防止を目的としたソーシャルディスタンスやマスク着用、手洗いや消毒等を徹底し、直歩くんにとって青春の一ページに残る入団式が実現しました。コロナ禍に関係なく、普段から長期療養中のこどもたちの外出や社会参加が難しい中、当活動を通じて、長期療養中のこどもたちの最高の青春を実現する機会を創出して参りたいと思います。